ストレスや疲労と戦う忙しい毎日を過ごす私たちにとってカフェインは切っても切り話せないものですよね。
仕事や勉強等の合間にコーヒーやお茶を飲んでリラックスする方も多いと思いますが、飲んだ後にそわそわしたりイライラした気分になってしまうことはないですか?
そんな気分を解消するためもう一杯。でもしだいに飲まないとなんだか落ち着かなくて、しまいには余計ストレスがたまってしまう。これって本当にコーヒーでリラックスできてるのでしょうか?
実はついつい飲み過ぎてしまうこのコーヒーやお茶こそがイライラやストレスの原因となってるのです。
そこでストレスとカフェインの関係、その対策についてまとめてみました。
イライラの原因はカフェインのとり過ぎにあった
カフェインをとると短時間で頭がスッキリする、集中力や反復運動能力が高まる。これは多くの人が感じることです。
これはカフェインが副腎と呼ばれる体内の器官を刺激してアドレナリンを増加させ、一時的に興奮状態を作り出すからです。ただし、このはりつめた緊張状態を強いる代償は副作用としてカフェインが切れたときにあらわれます。
それがカフェイン効果の離脱時におこるイライラ、ストレス、無気力、疲労感です。
カフェインは短期的にその効果を発揮しますが、その後の離脱症状を忘れてはいけません。カフェインの量が多いほど、そしてカフェインに敏感な体質であるほど、この副作用は大きくなります。
イライラ解消にカフェインをとるのは大きな間違いです。また眠気さましや集中力を高めるためにとるカフェインの取り過ぎにも注意が必要です。
どこまでが安全量?意外なところにも含まれてるカフェインにも注意
ではカフェインはどのくらいまでが安全範囲なのでしょう?
一日の適度なカフェインの摂取量は健康な成人で平均300–400mg、一度の摂取量は200mgまでです。
それだけでは曖昧でよくわからないという方へ、身近なものにざっとおきかえると、
- ドリップコーヒー 2−3杯
- インスタントコーヒー 7杯
- 抹茶 5−6杯
- 紅茶 9−10杯
- 緑茶 16杯
- コーラ 11缶
- エナジードリンク 5缶
- ミルクチョコレート 40枚
- ダークチョコレート 15枚
という具合です。
これをみて「自分は大丈夫」と思った方、あなどるなかれ。これはあくまで目安です。メーカーや種類によってカフェインの含有量は違います。また同じコーヒーやお茶でも淹れ方によってかわってきます。
他にもガム・ 飴 ・スナック菓子・かぜ薬などカフェインは意外なところに含まれていることも。
間違えやすいのですが、コーヒーやお茶でよく聞く”ディカフェ”や”カフェインレス”はカフェイン・ゼロという意味ではありません。こちらにもカフェインが少量はいっていることをお忘れなく。
またカフェインの安全量は人によって差があります。 妊婦、子供、生理前の女性、カフェインに敏感な体質の方は摂取は控えめにしましょう。
効き目がないからと安易にカフェインをとり続けるのは危険です。カフェインによる耐性ができてしまって、本当に必要なときに効果がでなくなってしまいます。結果、気がついたら過剰摂取なんてことに。
朝一のコーヒーはダメ!?カフェインのとってはいけない時間とは
カフェインを取り過ぎないためには、体が(”心”ではありません)必要としていないときは無駄にカフェインを摂取しないことです。
まずは朝の目覚めのコーヒーは絶ってください。
実は科学的研究にもとづいた「カフェインをとっては行けない時間帯」というのがあります。その時間帯は朝8ー9時、正午ー午後1時、そして午後5時半ー6時半。
これはコルチゾールというホルモンと私たちの体内時計が関係してるのですが、このホルモンが活発化している時は己の力で自然覚醒できていている時であり、カフェインをとる必要がないのです。
むしろ自然覚醒の状態でカフェインをとってしまうのは反って耐性ができてしまうので逆効果。
それではいつカフェインをとったら効果的なのでしょう?
それはコルチゾールという覚醒ホルモンが減少した時です。午前は10−11時、午後は2−3時のカフェイン・タイムが効果的です。 午後4時以降の摂取は夜の眠りの妨げになってしまう恐れがあるのでさけた方が無難です。
自分のカフェインのさじ加減を知る
大切なのはカフェインはあくまでたしなむ程度にとどめ、けして依存しないということです。
そうはいっても、普段習慣になってるものを急にやめると我慢ができなくて余計イライラがたまってしまう、いきなりはキツイ、という方は以下の段階を踏んで量を減らしていきましょう。
レギュラーをディカフェ、カフェインレスに置き換える
一杯のディカフェコーヒーのカフェイン量はレギュラーコーヒーの60mgに比べて12-14mgと少量です。紅茶のカフェイン量はレギュラーで42mg、ディカフェなら5mg。まずは一度の摂取量から減らしていきましょう。
香りだけ楽しむ
カフェインを代表するコーヒーは香りだけでもリラックス効果や覚醒効果があります。
特にコーヒー愛好家にとってはこの香りが引き金となって、自分の経験したコーヒーの記憶をたどり、飲んだときと同じような気分を呼び起こしてくれるのです。
コンビニやカフェに立ち寄って店頭にふわっとただようコーヒーの香りを堪能して脳の活性化を促しましょう。同僚や家族、友達などにコーヒーを淹れてあげ、自分は香りだけ楽しむというのも手です。
そのときは豆を挽いて新鮮な香りを楽しむことをおすすめします。インスタントや酸化してしまった古いコーヒーの粉では香りが半減です。
カフェイン休息日をもうける
カフェインゼロの日をもうけてあなたの依存度をテストしましょう。その日を平気でやり過ごせたら合格です。眠いときや集中力が欲しいときだってカフェイン摂取以外の方法はあるのです。運動したり、ビタミンやミネラルをとったり、自分にあった方法を発見していきましょう。
自分に適切な摂取量を知り、心に余裕を持ちながらカフェインを楽しんでるうちに、イライラもどこかへいってるはずです。