無水カフェインの過剰摂取による副作用の危険性を理解していただけましたか?
実は海外だけではなく、日本でもカフェインの過剰摂取による事故が問題視されています。いったいどのくらいの量のカフェインが、私たちの命を脅かす危険性があるのでしょうか?
国内初!無水カフェインの過剰摂取による死亡事故が!
最近、カフェインの過剰摂取による死亡事故が相次いでおこり、その危険性が世界中を騒がせています。
日本でも、2015年、20代男性がカフェイン入り清涼飲料水による過剰摂取によりカフェイン中毒で死亡したのがあきらかになっています。
男性は眠気覚ましとして1年以上前から150mgほどのエナジードリンクを常用していたといわれています。解剖によると男性の血中のカフェイン濃度は致死濃度に値する182マイクログラムでした。(1)
エナジードリンクなどに人口的に添加された、無水カフェインのおそろしさはここにあります。結晶化した化合物は少量で強力なので、誤った摂取方法をすると過剰にとりすぎてしまい、命にかかわることになります。
コーヒーやエナジードリンクは何杯のむと致死量にいたる?
では一体、無水カフェインの致死量はどのくらいなのでしょうか。1日に体重1キロあたりカフェイン150mgが致死量といわれています。
例えば体重50キロの人は7.5g、60キロの人は9g、70キロの人なら10.5gのカフェインが致死量です。
これがいったいどのくらいなのか、コーヒーで計算してみましょう。コーヒー1杯(150ml)のカフェイン含有量は、豆の種類やコーヒーの淹れ方によって多少かわりますが、80−130mgほどです。
そうすると60キロの成人の場合、コーヒー約70−112杯をとると致死量に至ります。同じく60キロの成人の場合で、有名なエナジードリンクを例にあげてみましょう。
レッドブル®250ml缶(カフェイン含有量80mg)では113本で致死量。モンスターエナジー®355ml缶(カフェイン含有量142mg)では64本で致死量にいたります。
1日にこの量のコーヒーやエナジードリンクを飲む人はまずいないとおもうので、コーヒーやエナジードリンクで致死量に至る事は非常に難しいといえます。
無水カフェインの錠剤の致死量は?
では無水カフェインに置き換えると、致死量はどのくらいなのでしょうか。60キロの成人の場合、1錠100mgカフェイン含有している無水カフェインの場合、90錠が致死量です。
例えば、24錠1パックで販売されているエスタロンモカ錠に置き換えると、4パックを一気に摂取すると致死量にいたるわけです。
これはあくまで致死量の目安であり、カフェインに敏感な人や体重の少ない人はより少量で命を落とす危険性があります。
一般的に、カフェイン1−2gで体内に致命的な危険をおよぼすといわれています。
時間をあけずにカフェイン錠剤を10錠、また80mgカフェイン含有量のエナジードリンクを13本飲んでしまうと急性の中毒症状をひきおこします。
無水カフェインは少量で強力なので、適正摂取量と適切用法を守ることが求められます。
いつも飲んでいるから大丈夫と過信したり、あまり効かないからとむやみに量を増やすのは危険です。効き目がなくなったら、それはカフェインの摂取を一時ストップするべき警告アラームなのだと、認識してください。